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上市穴の谷霊場の柔和な仏様たち
 富山県は上市町というところに「穴の谷霊場」(あなんたん れいじょう、と読む)という霊験あらたかな水汲み場がある。
 私がまだ小学生の頃、両親が1,2度水を汲みに行ったという記憶がある。
 その頃と比べると、霊場付近までの道路はよく整備され、駐車場も整地されており、駐車場から水汲み場までは、砂利まじりの整地されたくねくね道を5分程度歩くだけ(最後に階段が少しあるが)なので、水を汲むための困難はほとんどない。
 30年前は、父がポリタンクをかついで大変な重労働だったと聞いており、隔世の感がある。

 穴の谷の霊水の良さについては、色々な人が色々なところで書いているし、ここで詳しく述べるつもりはないが、個人的にも大変ゆかりのあるところだということが最近わかった。
 そういう次第で、わざわざお金を払って穴の谷の水を汲まなくても(穴の谷と同じ水系と言われる、城山やの弘法の水場などがある)、という声があるけれども、個人的なゆかりのことやゲルマニウムという成分を含有している特殊性を考えると、どうしても穴の谷に行かざるを得ない。

 さて、穴の谷の水汲み場に至る路程の最終段階は(というような大げさなものではないが)、数十段ある階段の下りである。
 階段を下りきったところに、2回目の受付があり、その向かい側にとても柔和な表情の仏様が10体程度いらっしゃる。前列の3体は、左から「地蔵仏」「観音菩薩」「弥勒菩薩」ででもあろうか。
 ちゃんと勉強していないのでよくわからないが、姿形はそのような気がする。
 普通見るそれらの仏様と比べると、随分表情が柔らかで、みな笑顔をたたえていらっしゃる。こんな柔和な表情の石仏は見たことがない。

穴の谷奥の柔和な仏たち

 個人的なゆかりという点では、この仏様たちのすぐ近く、階段を降りきったところに、祖母が寄進した薬師如来の石仏がある。ここまで来る道中、道のきわきわに多くの同じような石仏がいらっしゃり、またここから水汲み場までの数十歩の路傍にも夥しい数の同じ格好の石仏がいらっしゃる。

穴の谷_祖母の石仏

 大勢の石仏という点では、ある意味呉羽山の五百羅漢のようであり、しかしまったく別のものでもある。
 多くの人々が弘真尼を慕って、またここの水やその背後にあるかも知れない未知のパワーを思って寄進を行った結果、これほど多くの石仏がつどっている。苦労を知らない私などは、沢山あるなあと思いながら、一体一体の石仏を眺めながら、心なごませながら、ちょっと汗をかきかき水を汲む。

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つれづれ日記 | 11:59:57 | Trackback(0) | Comments(0)
井波 芭蕉の遺髪の庵のそばの石仏
 平成20年7月20日、南砺市井波町にある瑞泉寺の参道を下っていると、左手にふと「翁塚」「黒髪庵」という文字が目に入った。芭蕉という文字もあったかも知れない。
 こんなところに松尾芭蕉?と思いながらその方向に歩いていくと、小さな庵があり、門をくぐると、左手の腰ぐらいの高さの土手に石の仏様が何体かいらっしゃった。

翁塚の仏様

 右手にはまた門があり、そこをくぐるとわらぶきの庵と茶室があった。
 茶室の中は薄暗く、格子窓から中を覗くと、松尾芭蕉翁か千利休らしき像が安置されている。
 外には昨年正月に催された茶会の案内板があり、ここの品の良さを物語っているような気がした。

黒髪庵の写真

 なんでも井波の住人で松雄芭蕉の弟子だった方が、近江の義仲寺にある松尾芭蕉の墓から小石3個を持ち帰り、それで塚を立てたのが始まりで、後に芭蕉の遺髪も埋めたとかいうことらしい。
 松尾芭蕉は富山県は経由しているが、井波に来たという話は聞いていなかったので、なぜこういうところに松尾芭蕉のゆかりの場所があるのか不思議だったが、それでわかった。
 日本地図上、場所さえわからないという人がいる富山という県の、井波という小さな町に俳聖松尾芭蕉のそんなゆかりの場所がある。
 伊賀上野の故郷塚、義仲寺の本廟とともに芭蕉三塚と言われているらしい。

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つれづれ日記 | 10:57:36 | Trackback(0) | Comments(0)
瓜裂清水の仏様
 井波の町へ出かけた。
 途中、全国名水百選に選ばれた、砺波市庄川町の「瓜裂清水(うりわりしょうず、と読むらしい)」の標識を偶然目にし、立ち寄った。
 もともと井波の瑞泉寺へ向かう予定だった。
 この瓜裂清水は、その瑞泉寺を開いた本願寺五世の綽如上人(しゃくにょしょうにん)がこの地に立ち寄った際、馬の蹄が陥没し、そのあとから水が湧き出したのが始まりらしい。
 名前の由来は、冷やした瓜が、水の冷たさに自然に裂けたことから、ということだ。

 やや薄暗い繁みの中に、その泉はあった。
 坊様にゆかりのある泉だけあって、仏様が何体か置かれていた。

瓜裂の仏様1

 この仏様は観音様だろうか。
 うまい具合に合掌したところの厚みに、誰かがかけた数珠がしっくりと納まっていた。

瓜裂の仏様2

 こちらは不動明王である。
 剣と縄のようなものを持っている。
 我々の邪念を断ち切って、二度と邪魔をしないようにつなぎとめておいて欲しい、という願いが形になったものだろう。
 そういう邪念というものは、こういうものを彫る仏師やそれを祈願する庶民には、そもそもないのではないか。本当に断ち切っていただかなければならない邪念の持ち主は、どこか別の次元にいて、こういう願いとは無関係に生きているのではないだろうか。
 そんな気がして、我々庶民の願いむなしく・・・というのはいつの時代も変わらぬ世情ではないか、とふと考えてしまった。

瓜裂の仏様3

 最後は地蔵菩薩だろうか。
 右の仏様から順になぞって、色んな思いや考えと向き合い、悩んだり怒りを覚えたりしながら進んで来たが、「そんなこと関係ないいんじゃない? 自分は自分ですよ、しっかりと自分の考えを持って屹立して生きて行こうと私は思っていますよ」と語っているような気がした。
 何か、超然としたものをこの地蔵様には感じた。
 それは、この仏様が他の仏様のように、通常の石仏の存在ではなく、写真ではよくわからないが、後ろに大きな岩の笠を背負っているような感じで、つまり、この一体だけが磨崖仏のような彫られ方をしていたためかも知れない。

 ところで、富山県では石仏研究の第一人者のOさんという方がおられる。
 特に県西部、それも砺波地区はこの方の地元である。
 素人が勝手に入り込み、ちゃんとした体系的な知識もないのに勝手なことを書きなぐるのはまずいかも知れない。
 先達の研究に泥を塗らないよう、礼儀をもって取り組まなければ。

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つれづれ日記 | 18:33:43 | Trackback(0) | Comments(0)
入善「好椿庵」の仏陀像
 富山県入善町の街中近くに「好椿庵」というところがある。
 椿が何百も植えてある。
 柚木さんという元町長が結んでいる庵らしい。

 ここの庭にお邪魔した。
 不動明王やら何やら、色々な石仏も置かれていたが、路傍では今まであまりお目にかかったことのないシッダルタの石像があったので、思わず写真に収めさせていただいた。
 法隆寺の五重塔などでもお目にかかったような気がするが、はてあれは石仏だったろうか、木像だったろうか・・・。

 修行中のシッダルタの石仏(と勝手に決めつけているが)は大変珍しい。
 ありがたく、拝ませていただいた。

好椿庵のシッダルタ像


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つれづれ日記 | 18:32:41 | Trackback(0) | Comments(0)
護国寺の不動明王さん
 富山県朝日町にある護国寺の境内は、春は石楠花(シャクナゲ)が咲き誇ることで有名で、毎年多くの観光客が県内外から訪れる。
 庭は回遊式で広く、八十八箇所めぐりや四十八箇所めぐりができるようになっている。
 そんな境内の一角に不動明王の石仏があった。
 大体不動明王と言えば、ぎょろめであたりを睥睨している恐ろしい表情をしているものだが、この明王さんはなんとも穏やかなお顔をしている。
 こんな穏やかな表情の不動明王は初めてだ、と思わずシャッターを切った。

護国寺不動明王


 そういえば、奈良は吉野の金峰山寺蔵王堂のご本尊は三体の明王だが、とても恐ろしい形相で我々凡夫を睨みつけている(ように見える)のだが、その後ろの建物にいらっしゃる三体の仏様がなんとも穏やかな表情をなさっており、それらを拝んでから再び三体の明王にまみえたところあ〜ら不思議、恐ろしい形相の明王が微笑んでいるように見えるではないか。と、そのとき、明王も観世音菩薩も実は同じ仏の諸相であって、同じ仏様なのだ、と感じた。
 というわけで、こういう穏やかな表情の不動明王がいらっしゃっても不思議ではないのだろう。悪鬼邪心を蹴散らす必要のないときは、休憩に入るのだが、修羅の形相の不動明王から菩薩に戻る途中の化身の最中のお姿なのかも知れない。(大魔神の変身のような?)


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つれづれ日記 | 09:36:48 | Trackback(0) | Comments(0)
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